ニキビあとの治療について
ニキビ痕には、赤い色や茶色い色が残っているもの、皮膚の深い凹みが残っているものなど様々です。
当クリニックでは、それぞれの症状に応じて様々な治療を行なって、ニキビ跡を目立たなくしていきます。
治療方法
下記の治療を症状に応じて、単独または組み合わせて行います。
「物理的な刺激をしないこと」、これが基本です。
洗顔の際にクルクルゴシゴシ洗ったり、クリームやファンデーションを塗る時に指やスポンジでこすったり、マッサージをしたり… このようなやり方ではますます赤みが強くなったり、治りにくくなります。スキンケアの際にはなるべく指がこすれないよう優しく皮膚に触れて下さい。
フラクショナルレーザー
ニキビあとの凹みに対して、レーザー照射を行うことで皮膚に微細な穴をあけ、皮膚を新しく入れ替える美肌治療です。照射部位は新しく再生した皮膚組織と入れ替わり、生まれ変わった表皮と新生コラーゲンによって、肌のハリや凹凸感を改善します。
フラクショナルレーザーには、組織を蒸散させることで皮膚に穴を開ける「アブレーティブ」タイプと、熱凝固のみを起こす「ノンアブレーティブ」タイプの2種類があります。
アブレーティブタイプのほうが、皮膚の凹凸については改善効果が高いのですが、数日間のダウンタイムが生じます。一方、ノンアブレーティブタイプでは表皮の受ける熱ダメージが少ないため、アブレーティブタイプほどの皮膚の凹凸の改善効果は高くないものの、ダウンタイムが非常に小さく抑えられます。
当院では、お肌の悩みや症状に応じて、アブレーティブタイプのCO2REとVenus VIVARFractional RFおよびノンアブレーティブタイプのFrax1550の3台を使い分けて治療をおこなっております。
VENUS VIVA® フラクショナル RF(高周波によるフラクショナル治療)
最新のRF (ラジオ波)テクノロジーによって、最小限のダウンタイムで最大限の効果を得ることを目的としたフラクショナル治療器です。ラジオ波を用いて表皮(お肌の表面)に無数の非常に小さな穴を開け、さらにラジオ波を真皮(お肌の深層)に流すことで真皮を加熱します。
無数の穴をあけることで表皮細胞が新しく入れかわり、真皮に熱が加わることで真皮の細胞の再構築(若返り)が促されます。施術の設定によって、以下のような様々な効果が期待されます。
- 肌の若返り(くすみや小じわの改善、肌の張りのアップ)
- 肌質の改善(毛穴の引き締め、ニキビ肌や脂性肌の改善、より滑らかな肌へ)
- 皮膚表層の色素沈着や凸凹の改善
- 肌全体の引き締め効果
- 軽度からの中程度のシワの改善
- 軽度から深い二キビ跡の改善(深いニキビ跡には、炭酸ガスレーザーを併用)
- ストレッチマークや傷痕の改善
*この施術は、痛みを伴いますので施術前に塗る麻酔を行います。
ニキビの陥凹が改善して頬の皮膚がよりスムーズになっています。
マイクロニードリング療法
ニキビ跡に効果的な「ダーマローラー」から進化した医療機器が「ダーマペンTM」です。
当院では米国厚生労働省(FDA)の認可を得ているダーマペン4を導入しています。ダーマペンでは、多数の超極細の針のついたペンを皮膚に滑らせるように動かすと、超極細針が皮膚に垂直に刺入して、皮膚に小さな穴があきます。
小さな穴があいたことで、皮膚に小さな傷ができますので、傷の治る過程でさまざまな成長因子が放出されます。この過程で、表皮細胞や線維芽細胞が増加して皮膚の再生が促されます。
また、コラーゲンやエラスチンの生成も増加するため、凹み部位が徐々に平坦化してきます。ダーマペンは針を刺す深さを調整できますので、真皮層の深いところまでアプローチ可能です。
クレーターとなったニキビ跡やニキビ後の色素沈着も徐々に薄くすることができます。さらに、施術の際に、成長因子を導入することもできますので、お肌のターンオーバーが早くなります。
また、皮膚の穴はごく小さく回復までが早いため、施術の翌日にはメイクが可能です。
PRP注入療法 (VFD®)
PRP注入療法は、お客様ご自身の血液から、美肌に必要な成分の生成を促す成長因子を抽出して製剤化し、それを肌の気になる部位に注入する治療です。
この注入によってコラーゲンやエラスチンの生成が促進され、ニキビ跡の凹凸改善に効果が期待できます。自己血由来の世界に一つだけのオーダーメイド製剤のため、アレルギーなどの諸リスクが低いのも特徴です。
当院では、採血後の血液加工を、再生医療関連事業を展開するセルソース株式会社の専用施設に委託しており、同社の加工技術を用いた製剤であるVFD®︎を採用しております。
VFD®︎は使用期限が長いため(約6ヶ月)、1回の採血で得られた製剤で、気になる部位への注入を計画的かつ複数回にわたって行うことができます。